TOMさんの

TOM流改造マニュアル

(初級編)

第七回・塗装とマーキング、脚周りとアンテナ類の接着、そして完成。

 さて、いよいよ全体塗装です。ここに来て、ようやくマーキングを第一回の写真の上の機体にすることに決め、使えそうなデカールを探します。ほとんどはスーパースケールの72-312番「F-5E&T-38アグレッサーズ」のシートから流用できますが、NAVYだけは大きさが合わないので、アルプス電気MD-5000で自作しました。

 次はカラーの調合です。写真の機体について、正確な色の情報が皆無なので、あくまで「見た目」の印象を大切に、調合します。薄いグレイは315番ガルグレーを元に、白と308番などを適当に混ぜました。濃いグレイは307番に白を少量、ブルーは74番エアスーペリオリティ・ブルーにやはり白を少量混ぜて作りました。

 調合が終わったら、いよいよ塗装です。セオリー通り、まず最初に明るいグレーを塗り、乾燥後にテープでマスキングして、暗いグレー、最後にブルーの順で塗り分けました。この時、テープの縁を幾分浮かせ気味にすると、色の境界が少しぼけて、リアルな出来になります。実機写真を良く見ると、胴体背面やエアインテイクの上半分などに退色した部分も見られるので、白を混ぜたブルーをさらに調合して、軽く重ね吹きしておきます。乾燥後、マスキングをはがすと下のような具合になりました。

(写真では暗いグレーとブルーの差が判りづらくなってしまいました)

(胴体下面の塗装パターンは、全くの推定です)

 この時ついでに脚扉などの、機体と同色の部分を塗装しておきます。それから、すっかり忘れていましたが、サイドワインダーはキット付属のものとはタイプが違うので、ハセガワのウエポンセットよりAIM-9L型を流用しました。

 さて、本体の方は吹きもれやよけいな部分への回り込みを修正したあと、エナメル系のジャーマングレイ墨入れをします。この工程は通常、デカールなどを貼り終わってからおこなうこととされていますが、今回は印刷皮膜の弱い自作デカールを使用するため、デカール貼りよりも先におこないます。

 乾燥後、エナメルシンナーを微量含ませた綿棒で、よけいな塗料をふき取ります。この時、スジボリの中にたまった塗料を出来るだけ残すように気を付けます。エナメルシンナーが乾いたら、いよいよデカールを貼ります。貼り終わったら、乾燥後にラッカー系のクリアーとフラットベースを混ぜたものを薄め、全体にエアブラシで軽くかけていきます。全体のつやを調整するためです。この時、くれぐれもたれるほど厚塗りしないよう気を付けて下さい。うっすらとかけては乾燥させ、またかける、と言った具合にやれば、シンナーでデカールが侵される危険はほとんど回避できます。

 ここまで来たら、完成まではあと一息です。まず、テールの無塗装部分を筆塗りで表現するために、周りをマスキングします。ここは筆を使うので、エアブラシの時のような厳重なマスキングは必要ありません。塗装が終わったら、すべてのマスキングをはがします。キャノピーの枠の細いシールは、細切りの白デカールを貼れば、お手軽に再現できます。それから、翼端灯やポジションライトをクリアーレッド/クリアーブルーで塗装します。

 あとは、脚周りのパーツや小さいアンテナ/センサーのたぐいを取り付けて、完成です。


 これで今回の「初級編」はおしまいです。最後までおつきあいいただきまして、どうもありがとうございました。

 最初のもくろみでは、タイトル通り初級程度の改造術を軽い感じで書き綴ってみようと思ったのですが、実際やってみるとけっこうヘビーな作業もあって、「タイトルに誤りありっ!!」と思った方も多いと思います。確かに、思った以上に手を加える部分の多いキットで、少々ミスキャストだったかな、と今では思っています。

 しかし、改造の難易度からいえば、やはりほとんどは初級クラスであったことは、読者のみなさんにも認めていただけるのではないでしょうか。実は、途中で開き直ったようにかずかずの改造を展開していったのには、理由があります。いっそのこと、初級クラスの改造技術をこのキットを肴にして全部出してしまおう、と方針を転換したのです。従って、パーツの流用から始まり、ライト類のクリアパーツ化、プラ板を使った面積の変更、エルロンの位置変更、エアインテイクの奥行きの追加、脚庫の改造、そしてスジボリと、盛りだくさんな内容になりました。

 もちろん、タミヤイタレリのF-5Eは以上の改造をすべて施さなければダメなキットだ、などということはありません。けっこう新しいキットなのに、全面凸彫りという問題はありますが、デッサンは的確だし細かいパーツの切れもよく、なかなかいいキットだと思います。価格もわずか900円とお手頃なので、ぜひ一つ組み立ててみて下さい。その時、少しでもこのページが参考になれば、存外の幸せです。

 それではまたいつか、「中級編」でお会いしましょう。

完成品のページへ

ホームページへ プラモのページにもどる 中級編に進む