「変身」の「変化」 おすすめ度 ★★★★★
今回のシリーズが、今までと異なる点。それはマーティン・ランドーの「変身」の「変化」ではなかろうか。
この「スパイ大作戦」、ず〜っと先になる程、変身役の役者さんの出番が非常に少なくなる。「変身される役者」が2役やるようになってしまう。
その「はしり」が見える。シリーズ2までは、マーティン・ランドーが必ず自分の顔にいろいろ細工をほどこして出てきたが、今回は必ずしもそうではなく、「変身される役者」が2役やるというパターンが出てきている。マーティン・ランドーのファンとしては、少し残念な事柄だ。
少し細かい点で、あえて言うなら、今回のどの作品も、「数値」の日本語訳が非常にお粗末だった。「桁」の誤りが多かった。しかし、それくらいの「桁違い」はストーリーに響いてはいなかったことが救い。
とにもかくにも、このシリーズの特徴の一つは、大人から子供まで安心して楽しめるという点。暴力も殺しも、そのシーンになると、カメラがさりげなくスーッと動いて「そのもの」は絶対に見せない。
筋書きは、結構単純にも関わらず、大人も多いに楽しめてしまう。だからこそ、昔テレビにかじり付いていたおじさんおばさんたちは、今も「観たい」のだ。
概要
第3シーズンは、視聴者が認めようが認めまいが(もちろん認めるだろうが)、最も完成された大作戦だ。エミー賞の6部門にノミネートされ、バーバラ・ベインは3年連続で受賞した。受賞の理由はおそらく「スパイ交換作戦」に対してで、彼女の最良のエピソードのひとつだ。シリーズの形式を離れ、彼女の役は捕らえられ、誰のために働いているかを暴くために拷問を受ける。いつものように、「スパイ大作戦」のエピソードは、最初の5分間が一番クールだ。火のついた導火線がラロ・シフリンの忘れられないテーマ曲の合図となり、オープニングのクレジットで、これから始まるエピソードのアクションが切り貼りされモンタージュとなって現れる。ジム・フェルプス(ピーター・グレイブス)が、どこか分からない場所(たいていは、存在はしないがもっともらしく聞こえるポヴィアやコスタ・マテオなどといった国)で、自然消滅するテープに録音された極秘ミッションを受ける。フェルプスが作戦のたびに(今シーズンはその作戦の数も少ない)、「スパイ組織IMF」のスパイにふさわしい人物の書類一式に目を通すのは、いつも時間の無駄と思われる。結局彼は必ず同じ人物を選ぶからだ。モデルのように美しいシナモン(ベイン)、変装の名人ローラン・ハンド(マーティン・ランドー)、熟練の電気技術者バーニー・コリアー(グレッグ・モリス)、そして力の強いウィリー・アーミテージ(ピーター・ルーパス)だ。 「スパイ大作戦」は、チームのメンバーの私生活には立ち入らない。物語は作戦のことのみで、「スパイ組織IMF」は一丸となって国内あるいは海外の悪人をくじく。作戦(クーデターを未然に防いだり、反体制派を助けたり)の中には、ほかより危険なもの(ボクシングの汚名を晴らす)もあるが、ほとんどどのエピソードにも、チームの標的がIMFにまともに狙われていると気づく素晴らしい瞬間がある。「分からないのか?」脱出不可能を誇る自動刑務所の看守が「ガラスの監房」のエピソードで言う。「彼らは何もかも考えているんだ!」彼が言っているのは冗談ではない。調子のいい日の「Q」でさえ、刑務所のタオルそっくりの模造品をひそかに出してくれる偽のブリーフケースくらい思いついただろう。今見ると、「スパイ大作戦」はややローテクに感じられる。特殊効果満載のフィーチャーフィルムと比べたらなおさらだ。そして「フライングハイ」を見た人はだれもが、はじめのうちは「剣闘士の映画は好きかい」のピーター・グレイブスが映し出されるたびに、まじめな顔をしていられないだろう。しかし、巧妙で複雑なストーリーと、非の打ちどころのない共演陣、そしてゲストスターを探す楽しみ(「スパイ交換作戦」でシナモンを拷問しているのは「アニマル・ハウス」のウォーマー校長のジョン・ヴァーノンだ)もあって、スパイ大作戦から目が離せない。(Donald Liebenson, Amazon.com)
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