「家庭作[薛/子]」 報告



秋生が3年ぶりに舞台劇に出演する。早速香港藝術節サイトにアクセス。チケットはサイトの海外訂票で簡単にGet。が、良く良く確認してみれば藝術節は3月の3、4日だけなのだが 秋生の舞台そのものは6日〜21日までではないか! すぐに楽日前後を手配するも既に手遅れ。さすがに秋生3年ぶりの舞台では捌けるのも早い。もっともこの劇場、座席数が300足らずしかない。 前回観た香港藝術中心のほうが大きかったような気がする。 その後、舞台そのものは追加が決まったがさすがに秋生はこれ以上時間を割けないようで追加分は香港話劇團の役者に交代。 唯一、休演日であった5日に香港話劇團発展基金チャリティとして特別場が追加された。
結局、藝術節の3、4日と追加のチャリティ5日計3日間観てきました。そのご報告を。


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これはチラシ(にしては厚い紙だ)と言うかパブリシティ用。文化中心チケット売り場には同じ構図のポスターもあり。チラシ置き場には24日からの追加分、高翰文が表(カラー)裏が秋生(モノクロ)の 新しいヴァージョンが置かれてました。

秋生3年ぶりの舞台が上演された。今回は香港話劇團に客演の形で出演する。普段アンサンブルを作り上げている劇団にはそれぞれのカラーがあるような気がするが香港でもそうなのだろうか。
今回の舞台は主演の秋生はじめ、妻・倪寶儀役の黄哲希と馬五兄弟を一人で演じる張錦程が客演。黄寶儀は普段も舞台の役者さんなのか映画で観た記憶はなし。馬五兄弟を演じた張錦程はTVBのドラマや映画では確か「飛虎」で観た記憶あり。 最近何かトラブルがあって新聞に書きたてられてたんじゃなかったっけ。てっきりTVB養成班出身かと思ってたら演藝學院出身らしい。秋生がインタビューで今回の演出の毛俊輝は演藝學院時代の恩師と話していたので客演はみんなそうなのかも知れない。

粗筋は麥齊家(秋生飾演)は妻の父親の事業を継ぎ、妻の兄、弟とともに順調に業績を伸ばしている。私生活でも姉娘・朝霞は結婚し子供もいる、妹娘・晩霞は學生で幸せな家庭を築いている。一見何の問題もないような彼の生活は ふとしたことから亀裂を見せ破滅に向かって転がり落ちていく。

オープニングで秋生が妻子のみならず孫までいる役だってのに一瞬ひるみましたが(^^;; それほど大きな違和感も続かずすんなり入って行けました。ってか、導入部が結構セクシャルなやり取りだったので 細かい科白まではわからないものの笑わせていただきましたわ。

クリックでむちゃくちゃ大きくなります・・笑 でこの導入部、家族の紹介も兼ねたファミリーパーティの場面で科白が全部聞き取れない身としては登場人物の関係を把握するのに一苦労。人間関係の把握には娘婿と息子の名前をやたら間違えるお約束のギャグを見せるお祖父ちゃん役のお陰でなんとかわかりましたけど、 初日は張錦程の馬五兄弟が全部わかってなかった。あとで数えてやっと「そうか5人だったのか」と納得した次第。(笑) 張錦程、体当たりの演技と言うか色物全部引き受けてますって感じでした。この人と弟の妻役の俳優さんがアブナイとこ一手に引き受けてますって感じだったんで。
ただ、人間関係やアウトラインはどうにかなってもどうにもならないのが皮肉や当てこすり。回りがどっと受けてるのにひとり心の中で何で?何でなのぉ?!と悩むことしきり。これがわかるようになるのはもしかしたら一生かかっても駄目かも。(悲)  ちなみに今回は香港藝術節の一環のせいか電光掲示板で英文字幕が付いてました。舞台開始前のアナウンスも広東語、北京語、英語であったし。(ほとんど関係ないと思うけど)でも肝心の掲示板が舞台中央の一番上にあるので舞台を観ながらだと視界に入ってこないのよ。 字幕を見たかったらわざわざ視線をうえにしないと見えない。科白を喋って悩んで字幕に視線を移す頃には字幕は次に科白に行っていて実際問題としてあんまり役には立たなかったような気が。(^^;;
それと今回、舞台装置は丁寧に作りこまれた室内セットだったんですが転換が全く無い。実際は場面が何度か替わるんだけど全て室内なので冒頭のセットで別の家の設定で芝居をするわけです。今までの舞台では作りこまれた装置は場面ごとに転換し、時間の問題その他で 転換が無く場面が替わる舞台は抽象的な装置がほとんどだったような記憶が。
作りこまれた装置はそのイメージで見てしまうのでどうしても場面が替わった時に混乱してしまうんですよね。玄関チャイムの音色を変えたりして工夫はしているんですが。それとセットの1階部分と2階部分で違う家の設定で芝居することもあってますますわかりにくい。 時間的に装置転換の時間が無かったんだろうと想像できますが(1幕約90分、2幕約85分)だったら照明でメリハリつけるとか、装置をもう少し抽象的なものにするとか工夫が欲しかったですね。
あとびっくりしたのが消え物を本物使ってること。ワタシの記憶の限りでは 日本では舞台上の飲食物は普通無い。演出上必要な場合を除いて飲んでる振り、食べてる振りをしてます。ほんとに食べてて科白がつかえたりむせたりする事故を防ぐためだと思うんだけど。ところが香港では(ってかこの芝居では)飲み物、食べ物本物を使ってます。 料理シーンで[保/火]湯してるんですがほんとに匂ってくるのよ! 流し台の水も出る! これは香港では常識なのかしら?

今回、秋生を初め全て訓練を受けている役者さんでの舞台だったのでもちろんマイクを通さないナマ声で上演したんですが、スタジオの音響が良いのかとても聞きやすかった。それに効果音が割れたりスピーカーの音だけうるさかったりも無かったし。実は香港ではままあることですけどね。

初日には秋生の家族がみんな揃って観に来てました。相変わらず若くて綺麗な媽媽と愛妻とむちゃ可愛がってると聞く仔仔と。また、3日目は急遽決まったチャリティでこの日も芸能関係者が来てました。ワタシの後ろの席には刑事ドラマの上司などでよく見る役者さんが座ってるんだけど名前が思い出せない。 幕間には何人も見たことある顔がいるんだけど思い出せない。あぁ〜すっきりしない。陳錦鴻は終演後袖から舞台に上がって2階のドアを開けたりしてました。
秋生本人も終演後の挨拶ではとっても良い笑顔を見せてくれ、装置の2階踊り場でまぶしそうに目を細めながら客席を見渡していたむちゃ有型な姿は目に焼きついてます。香港マスコミは舞台に出るといくらの損失なんて記事しか書きませんけど、そんなことは気にせず2,3年置きくらいには舞台に出て 欲しいと切に思いながら余韻を噛み締めてるワタシでした。