第三の男

ベートーベン像


 映画の冒頭、オーストリアの首都ウィーンと映画の時代背景を象徴する映像が連続して流れる。
そのひとつが楽聖ベートーベンの像。



ヨハン・シュトラウス像


 同じく、ウィーン観光名所のひとつヨハン・シュトラウス像。
写真はちょうど工事中で、枠だけで像がないという珍しい姿。普段は中央の写真のような感じ(観光資料から)

 金色の像が脇の公園に置いてあって「2011年の9月まで、私が記念撮影のお相手を務めます」という看板が・・・。



国会議事堂


 オーストリアの国会議事堂はギリシャ神殿のような形をしていて、その屋根にある彫刻もウィーンの風景のひとつとして登場している。



ラートハウス(市庁舎)


 第二次世界大戦の前にドイツに併合されたオーストリアは枢軸国として戦って敗北し、戦後まもない1949年当時は米、英、仏、ソの4か国が分割占領していた。
「ここからはアメリカの占領地区」という標識が写るシーンに使われたのがラートハウス(市庁舎)越しに見えるヴォティーフ教会。



Justizpalast(正義の宮殿)

 
 4か国の軍人代表が階段に整列して閲兵するシーンも挿入されている。
この場面を撮ったのがこの正面入口。



パラビッチ宮


 ハリー・ライム(オーソン・ウェルズ)の住まいがここにある。アメリカ人の作家ホリー・マーチンス(ジョゼフ・コットン)が旧友のハリーを訪ねると、「来るのが10分遅かったな」と管理人が言う。

 建物の扉の両側には彫刻が立っていて入口は重厚な感じ。
映画ではすすけていたこの4体の像はその後修復され、汚れも落とされて今は真っ白になっている。



ヨゼフ二世騎馬像


 上記パラビッチ宮の真正面にある。オーソン・ウェルズが交通事故でトラックに轢かれ、倒れた彼を運んだときの状況、彼が遺したという言葉をクルツ男爵が語る。

 騎馬像を囲んでいる鎖の支柱のうち右から2番目がそのクルツ男爵が腰をおろしたもの。



中央墓地


 ハリー(オーソン・ウェルズ)の葬儀が行われているところへジョゼフ・コットンが駆けつける。
このシーンは墓地中央の教会裏手にあたる44Aブロックにある墓石周辺で撮影されている。

 オーソン・ウェルズに疑いを持っているイギリス軍のキャロウェイ少佐(トレバー・ハワード)も参列していて、ジョゼフ・コットンに「車で送ろう」と声をかける。そのシーンで、目立つ立派な墓碑がバックに写る。これは作曲家の墓が集まった(左からシューベルト、モーツァルト、ベートーベン)32Aブロックの道をはさんで、真向かいにあたる14Aにある。
 
 このように、広い墓地はそれぞれ記号の付いたいくつものブロックに分けられていて、それを表示した地図も霊園内のあちこちに立っている。

 そして、有名なラストシーン。道の脇に立っているジョゼフ・コットンには目もくれずアンナ(アリダ・ヴァリ)が通り過ぎる場面は墓地内の東西に伸びる並木道で撮影されていて、はるか後ろにはソビエト兵の慰霊碑(写真下段右)が見える。
ただ、当時の樹木はすべて新しいものに植え替えられて、それらもこの半世紀の間にかなり成長している。


   
ノイヤー・マルクト広場


 クルツ男爵はジョゼフ・コットンに電話で「 カフェ・モーツァルトで会おう 」と言ってくる。
しかし、二人が会うシーンはカフェ・モーツァルトではなくて、そこから150mくらい離れた別の場所ノイヤー・マルクト広場で撮影されている。
実際のカフェ・モーツァルト周辺は空爆によって破壊されていたからだという。




マリア・アム・ゲシュターデ教会の階段 


 ハリーが死んだ時の状況を聞くため、ホリー(ジョゼフ・コットン)とアンナ(アリダ・ヴァリ)は管理人を訪ねようとしたが、その時すでに管理人は殺されていた。集まったやじ馬の中から"管理人を殺したのはホリーだ"という声が上がり、ホリーとアンナはその場から逃げるように立ち去る。
 その時写るのがこの階段。

また、クルツ男爵が自転車を押して出かけるシーンの背景にも、この教会と階段が写っている。




オーソン・ウェルズが隠れていた扉


 「誰だ?そこにいるのは!」ジョゼフ・コットンが叫んだ時、騒ぎで開けられた窓の明かりに浮かび上がったのは、扉の前に立つ死んだはずのオーソン・ウェルズだった。


見失った場所


 オーソン・ウェルズを追いかけたジョゼフ・コットンだったが、ここまで来たところで姿を見失ってしまう。



  
大観覧車


 「第三の男」と言えばこの大観覧車。市の北部、プラター公園の中にある。
約10分で一周する間に、オーソン・ウェルズはジョゼフ・コットンに脅しを交えて、様々なことを語る。

 “大“というだけあって、ひとつのゴンドラの定員は12人。小屋のような大きさがある。
30台あるゴンドラの中にはテーブルが用意されたものもあって、予約すれば貸切にすることもできるようになっている。

 ゴンドラに乗り込む順番を待つまでの展示室にある歴史ジオラマで見られる通り、この大観覧車は大戦の爆撃で破壊されたものの、戦後すぐ再建されて、映画に使われた。


入口にある「第三の男」の絵は少しレトロなこの遊園地の雰囲気をよく表現している。


王宮前広場


 この映画では壁に大きな人影を写す手法があちこちに使われている。
このシーンもそのひとつで、ハリー(オーソン・ウェルズ)を捕まえようと、キャロウェイ少佐たちが張り込んでいるとき、突然街角に大きな影が現われて緊張が走るが、その正体はただの風船売りの男だった。
 王宮正門(ここをくぐるとエリザベートの肖像画や愛用品を展示したシシィ博物館の入口がある)に向かってずっと左にある彫刻をなめたショットがここ。


ホーエル・マルクト広場

 オーソン・ウェルズが現われたら、すぐ逮捕できるよう兵士たちも待機している。
ホーエル・マルクト広場の中心にあるモニュメントの彫刻の陰にもヘルメット姿の兵士が潜んでいる。

 この広場の端にはアンカー時計という名前のからくり時計(写真中)があって毎正午には、その動きを見ようとする人で混雑する。
ちなみに、この写真は13時25分。どうやって読むのか?


行き方 「第三の男」のロケ地はすべて地下鉄、路面電車を利用して行ける場所です。
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